本と散歩が似合う街

不忍ブックストリート実行委員からのお知らせ

不忍ブックストリートの南陀楼綾繁です。こんにちは。今年1月より、不忍ブックストリート実行委員会の体制が変わりましたので、ご報告します。

これまで代表を務めていた私が実務から退きます。それに代わって、ひるねこBOOKSの小張隆さんが新しい代表に就きました。すでに新代表のもと実行委員会は、今年春の「不忍ブックストリートMAP」発行と「不忍ブックストリートの一箱古本市」開催に向けて動き出しています。

不忍ブックストリートは谷中・根津・千駄木(谷根千)で本に関わる仕事をしている人や本好きが集まって、2004年末に結成。2005年から活動を開始しました。MAP発行と一箱古本市を活動の両輪に掲げたものの、初めてのことで試行錯誤の連続でした。幸い、どちらも好評で、翌年からも継続することになりました。今年で18年目。よくここまで続いたと思います。

一箱古本市という、誰でも一日だけの本屋さんになれるイベントは、各地から注目され、地方でのブックイベントの隆盛につながりました。東京都内でも大小さまざまな一箱古本市が増えました。そんななか、不忍ブックストリートの一箱古本市では毎回、店主さんの応募が殺到し、お客さんの数も多かったことは、実行委員にとっても大きな手ごたえになっていました。

不忍ブックストリート実行委員会はNPOや一般社団法人ではなく、ただの任意団体です。実行委員はそれぞれの仕事を持ちながら、時間を割いて会議や準備に関わっています。そういう団体が一定のモチベーションを保って、活動を継続することができたのは、地域の方々や本好きの皆さんの応援があったからだと思います。

2020年春からの新型コロナ禍においては、対面型のイベントは自粛せざるを得ず、2020年と2021年の一箱古本市は休止、MAPも2021年は発行しませんでした。幸い、昨年は両方再開することができました。

私が代表を退くことを考えたのは、コロナ禍より前のことです。開始以来ずっと私が代表でいることで、活動がマンネリになっていないだろうかと感じました。また、私自身、石巻まちの本棚をはじめ地方での本の活動に関わる機会が増え、谷根千の動きを注視できなくなっていることもありました。50代半ばに差し掛かり、自分自身の仕事も節目に差し掛かっているということもあります。

そこで、次の世代に実行委員会を託したいと考え、ひるねこBOOKSの小張隆さんに相談して、新代表を引き受けていただけることになりました。ひるねこBOOKSは2016年に開店し、古本や新刊の販売、展示、出版など幅広く活動しています。小張さんは開店の頃から不忍ブックストリートの実行委員になり、大きな力となってくれました。私よりも20歳近く若く、考え方も柔軟です。きっと新しい風が吹くことでしょう。

代表を退いたといっても、私自身が不忍ブックストリートから離れることはありません。今後も実行委員の一人として関わっていきます。くれぐれも口うるさい小舅にならないようにしたいものです。また、YouTubeで配信している「不忍ブックストリーム」も私のMCで継続します。

新代表によれば、いまのところ、MAPと一箱古本市が活動の両輪であることは変わらないようです。それでも、この先、何か新しい動きが出てくるかもしれません。私としてはそういう変化を楽しみに見守り、応援したいです。

これまで不忍ブックストリートを応援してくださって、本当にありがとうございました。そして、これからもどうぞよろしくお願いします。

不忍ブックストリート実行委員会 前代表 南陀楼綾繁


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